干し棚増設! 

連日「ほしいも〜Hoshi Imo〜」作りのKimidori Farmでは、お芋を干せる場所を増設しました。

ところで、Kimidori Farmがある群馬県は言わずと知れたこんにゃく芋生産地。なんと全国で生産されるこんにゃく芋の90%が群馬県で栽培されているそうです。そして、その75%の生産量を群馬北部のエリアが占めるとか・・・

さらに、群馬県といえば養蚕。群馬県農政部によると、昭和33年では、県内農家の3分の2が養蚕農家だったそうです。(詳しくは→群馬の近代化を支えた養蚕

高山村でも民家の作りなどを見ると養蚕をしていた名残があったり、敷地や畑の境界部分に桑の木がたくさんあったり、親戚が集まった時に子供時代に起きたお蚕さんとの逸話が暴露されたり・・・お蚕さんが生活の一部だったことを肌で感じられます。

今回、新しく干し棚を増設しようとなり、このこんにゃく芋とお蚕さん、両方の技をお借りしました。

まず、冬の間のこんにゃく芋貯蔵に使われる台。軽くて頑丈で安定しています。

そして、養蚕に欠かせない「こへず」

少し枚数が足りなかったので、ご近所さんにまだあるか聞いてみたら「籠でしょ〜〜あるよあるよ〜〜」と、まるで昨日まで使っていたかのような雰囲気ですぐに貸してくださいました。「こへず」「籠」、、、確認していないけど、きっとこれは家庭によって呼び名がそれぞれありそうな予感です。正式名は「蚕箔」というそうですが、それとも違うとの声もありましたので謎です。

さてさて、少なくとも40年以上は使われていなかった「こへず」・・・埃まみれでしたが、流水でしっかり洗浄して、日光にしっかり当てて乾燥。竹で枠取られ竹で編まれて、軽いのに頑丈。思わず「おぉ・・・」と感嘆のため息が。

全部洗って日光に当て終わったら、これらを組み合わせて、無事干し棚完成!

「こへず」の上に直接干し芋を置くことはないのですが、なかなか風通しが良さそうで、よく乾きそうです。

早速並べてみたら、久しぶりに現場復帰できて道具もなんだか嬉しそう。

新調だけど、新調じゃない干し棚作り。道具を教わりながら、身近過ぎて見過ごしていたたくさんのこと、かつての賑わいや教科書やネットには載っていない話を教えてもらえて、素敵な作業でした。同時に今後の課題なども、見えてきてまさに温故知新のひと時でした。

今日も寒い高山村。干し芋がよく乾きそうです。

たくさんのご注文をいただきありがとうございます。順次発送させていただいておりますので、もう少々お待ちくださいませ。